■「党内で女性の発言力を強めて」

 2018年の連邦議会選挙でも過去最多の女性議員が誕生したが、今月3日の選挙では、その記録が塗り替えられた。

「今回の選挙は、米国における女性たちの不断の前進を物語っている」と話すのは、ラトガーズ大学(Rutgers University)米国女性・政治センター(CAWP)のケリー・ディトマー(Kelly Dittmar)所長だ。

「重要なのは、米国の政治にかなりの影響を与えると思われることだ」とディトマー氏は述べ、「女性たちが実際に政府の職に就くだけではなく、これまでは十分に生かされてこなかった女性の経験や優れた視点も持ち込まれるからだ」と指摘した。

 CAWPによると、3日の最終結果は確定していないが、1月3日に招集される議会では少なくとも140人の女性議員が就任する。

 米議会の現在の女性議員数は127人で、下院435議席と上院100議席のうち女性の割合は23.7%だ。1月の新議会ではその割合は26%に増えるが、国民の半分を代表するにはまだまだだ。

 民主党女性議員は下院89人、上院16人の計105人に。共和党の場合は下院27人、上院8人の計35人で、民主党に比べてかなり少ないが、それでも現在の22人から大幅に増加した。

 ディトマー氏は、共和党の女性候補は「予想以上に善戦した」と指摘。

「それでもまだかなり少ないが、今回の選挙結果が、女性も当選できるというメッセージになり、今後さらに多くの女性が確実に選出されるように党内で女性の発言力を強めていってほしい」と語った。(c)AFP/Elodie CUZIN