【9月29日 AFP】男子テニスのスター選手であるニック・キリオス(Nick Kyrgios、オーストラリア)は、開催中の全仏オープンテニス(French Open 2020)で初戦敗退を喫したアンディ・マレー(Andy Murray、英国)に引退を勧告して物議を醸している元名選手のマッツ・ビランデル(Mats Wilander)氏に対し、「黙ってろ」と言い放ち、同氏の考えなど誰も気にしていないと批判した。

 元世界ランク1位のマレーは、27日に行われたローラン・ギャロス(Roland Garros、全仏オープン)の1回戦でスタン・ワウリンカ(Stan Wawrinka、スイス)に1-6、3-6、2-6で敗れ、獲得ゲーム数の点で自身グランドスラム最悪タイの黒星を喫した。

 すると、現役時代に四大大会(グランドスラム)通算7勝を記録した往年の名選手として知られるビランデル氏は、ユーロスポーツ(Eurosport)に対して、「アンディ・マレーのことを心配している。彼にぜひとも聞いてみたいのは、いつか復活してくれるという間違った期待をわれわれに抱かせ、なぜ大会に出場したのかということだ」と述べた。

「ここまでずっと、少々がっかりさせられている。彼には出場する権利があるというのか? その理由は? 私も同じ経験があるが、そうすべきではなかった。あれは自分のキャリアで最大の過ちだった。彼は自分のことだけを考えるのをやめて、昔の自分について考え始めるべきだ。若手選手からワイルドカード(主催者推薦)を横取りし、大会に出場する権利が彼にあるのだろうか?」

 この発言を受けて、テニス界のビッグネームであろうと手当たり次第に矛先を向けることで知られるキリオスは、3年ぶりのクレーコート大会出場にワイルドカードが必要だった33歳のマレーを即座に擁護し、「アンディ・マレーに関してビランデルが発言した記事を読んだところだ。黙ってろ、マッツ。誰もあんたのことなど気にしちゃいない」とツイートした。

「マズ(マレー)、どれほど長くとどまろうとも、俺たちは皆あんたのテニスや気さくな会話を楽しんで感謝してる。あと、俺はマッツ・ビランデルが試合をしてるのを一度も見たことがない」 (c)AFP