【9月5日 AFP】(更新)スペイン1部リーグ、FCバルセロナ(FC Barcelona)に所属するリオネル・メッシ(Lionel Messi)は4日に公開されたサッカー専門メディア「Goal.com」とのインタビューで、バルセロナに残留する意向を表明した。「生涯最高のクラブ」と法廷闘争はできないとしている。

 しかしメッシは同時に、シーズン終了時に違約金なしで退団できるとの約束を破ったとして、バルセロナのジョゼップ・マリア・バルトメウ(Josep Maria Bartomeu)会長を痛烈に批判。「会長はシーズンの終わりに退団か残留かを決められるといつも言っていたが、最終的に約束を守らなかった」と述べた。

 メッシは「僕は自由だと思っていたし、僕らはそうだと確信していた。会長はいつも、シーズンの終わりに退団するかしないか決められると言っていた。(クラブ側は)僕が6月10日までに退団を申し出なかったことにこだわっているが、実際には、このひどいウイルスと病気でシーズンの全日程が変わり、6月10日はリーグで戦っていた」と指摘。

「これがクラブに残留する理由だ。(中略)会長に、退団するためには7億ユーロ(約880億円)の契約解除金を支払うしかないと言われたからだ」とし、「これは不可能であり、別の道は裁判だった。愛するクラブであるバルサと裁判は絶対にしない。入団してからあらゆるものを与えてくれた。生涯最高のクラブであり、自分の人生はここでつくられた」と語った。

 バルセロナは先月、チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League)準々決勝でバイエルン・ミュンヘン(Bayern Munich)に2-8で屈辱の大敗を喫して今季を終了。メッシはこの結果を受けて先週、少年時代から所属していたバルセロナに対し退団の意向を通知していた。

「クラブ側、特に会長には出ていきたいと伝えていた。1年を通して会長には言っていた。もう退く時だと考えていたんだ」

「クラブにはより若い選手、新しい選手が必要だと考えて、バルセロナでの自分の時間は終わったと思った。ここでキャリアを終えたいと常々言っていたから、とても申し訳なく思う気持ちはある」

「本当に難しい年だった。トレーニングや試合、控室でかなりの苦労があった。すべてがとても難しいものになってきて、新しい目標、新しい景色を探すことを考えるようになった」

「チャンピオンズリーグのバイエルン戦の結果が理由ではなくて、長い時間そのことについて考えていたんだ」

 メッシはバルセロナに残留することに不満を持ちながらも、チームの全体的な見直しを進めているロナルド・クーマン(Ronald Koeman)新監督の下、新シーズンもチームのために全力を尽くすと語った。

「バルサで続けていくつもりだし、どれだけ退団したいと思っていたとしても態度を変えるつもりはない」「ベストを尽くす。僕は常に勝ちたいと望む競争的な選手で、何でも負けたくない」

 移籍を強行すべく、メッシはプレシーズンのトレーニングを欠席していた。

「以前、僕はチャンピオンズリーグでは勝てないと言っていた。今はどうなるか分からない」

「新しい監督と新しいアイデアがあるのは良いことだけど、チームがどう反応するか、そしてそれが戦えるかどうかの手段になるのかは見ていく必要がある。言えることは、僕はここに残り、全力を尽くすということだ」 (c)AFP