【8月15日 AFP】ブラジルのジャイル・ボルソナロ(Jair Bolsonaro)大統領(65)の支持率が14日、世論調査で過去最高を記録した。同国では、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)により危機的な状況に陥っているものの、景気刺激策による補助金を受け取った人々の間での人気が支持率を押し上げた。

 大手調査会社ダッタフォーリャ(Datafolha)の発表によると、同大統領の支持率は6月から5ポイント上がって37%となり、一方の不支持率は10ポイント下がって34%だった。

 同社の世論調査でボルソナロ大統領の支持率が不支持率を上回るのは、就任から4か月を経た2019年4月以来。

 ブラジルでは新型ウイルスの感染拡大により、米国に次いで世界で2番目に多い10万5000人超が死亡した上に、第2四半期には890万人の雇用が失われたにもかかわらず、支持率は堅調だった。

「熱帯のトランプ(Tropical Trump)」と呼ばれる極右のボルソナロ大統領は、歯に衣(きぬ)着せぬ物言いで知られ、人種差別や性差別主義者、同性愛嫌悪、独裁的などとの批判を浴びるものの、支持層からは同大統領のミドルネームでもある「メシア(救世主)」として熱狂的な支持を受けている。

 同大統領は就任以来、数々の議論を常に巻き起こし続け、最近では新型ウイルスへの対応が物議を醸していた。

 先月には同大統領自身が感染し、3週間の隔離生活を送ったものの、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)を過小評価し続けている。(c)AFP