【6月27日 AFP】米プロバスケットボール協会(NBA)のアダム・シルバー(Adam Silver)コミッショナーは26日、新型コロナウイルスの患者が急増している米フロリダ州でのシーズン再開について、リーグとして「非常に安心している」ことに変わりないとの認識を示した。

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 また、フロリダ州オーランド(Orlando)にあるディズニー・ワールド(Disney World)の隔離された環境において、選手や関係者にウイルスの集団感染が発生した場合はシーズンを中断することも覚悟していると語った。

 その一方で、ディズニー・ワールドの施設内で講じられる感染防止対策については、エリア周辺で加速している新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の危機から選手やスタッフを保護するのに十分だと確信しているとも付け加えた。

 フロリダの保健当局はこの日、ウイルスの新規感染者数が8942人に上ったと公表。今週はじめに1日の過去最多を記録した5511人をはるかに上回った。特にオーランドがあるオレンジ郡(Orange County)の患者数は、1か月前の1800人から6500人以上に急増している。

 7月30日に再開するシーズンの詳細をリーグが確認した後、オンライン会見に臨んだシルバー氏は、「このウイルスから逃げることはできず、近い将来にわたって共存していくというのが私の最終的な結論だ。それに基づいて、施設内の対策を講じた」「封鎖されたネットワークになる。完全に安全というわけではないが、基本的に周辺の感染からは守られている。これらの理由で、オーランドに滞在することについては非常に安心している」と説明した。

「計画を変更するようなことは何も起きないと言うつもりは毛頭ない。しかし、このウイルスについて一つ学んだのは、予想できないことが山ほどあるということだ」「何が起きようとも、全速力で突き進むと話しているのではない。毎日話し合い、状況の進展を見極めていく。ただ、今のところは現状に非常に安心感を持っている」

 その一方でシルバー氏は、大規模な集団感染が起きた場合はシーズンが中断される可能性もあると認め、「われわれのコミュニティーで、大規模な新型コロナウイルスの感染拡大が起きるようなことがあれば、最終的には中断につながるかもしれない」と述べた。

 NBAは同日、23日に実施したウイルス検査で302人のうち16人が陽性だったと公表。具体的な選手やチームの名前は明らかにされなかった。

 フロリダで再開されるシーズンに参加すると表明した選手は、合意の下で検査を受けることを義務付けられている。陽性だった選手については、公衆衛生の手順に基づいて隔離が解除され、医師の許可が下りるまでは自主隔離を続けることになる。(c)AFP