【5月10日 AFP】元アルゼンチン代表でサッカー界のレジェンド、ディエゴ・マラドーナ(Diego Maradona)氏が、新型コロナウイルスと闘う母国の貧しい人たちを支援するため、自身のサイン入りユニホームを景品とした慈善福引を行うことになった。

 集まった資金は、隔離措置の影響を受けているブエノスアイレス郊外の貧困層のために使われる。景品は、チームが優勝した1986年W杯メキシコ大会(1986 World Cup)のアルゼンチン代表のレプリカユニホームにマラドーナ氏の直筆サインが入ったもので、「みんなでこの危機を乗り越える」という同氏のメッセージがつづられている。

 ユニホームは当初オークションに出されていたが、ある慈善事業に寄付をした人に抽選でプレゼントする形に変わっている。慈善事業にはすでに衛生用品やマスク、約100キログラムの食料が集まっている。

 住民の女性は「ディエゴは自分でも想像がつかないほどのことを私たちにしてくれた。計り知れない価値がある。この恩は一生忘れない」と話した。

 コロナのパンデミック(世界的な大流行)に加えて、アルゼンチンは深刻な経済危機にも直面していて、債務の再編成に向けた債権者との厳しい交渉に臨んでいる。(c)AFP