【2月7日 AFP】ラグビーイングランド代表のエディー・ジョーンズ(Eddie Jones)ヘッドコーチ(HC)は、往年の宿敵スコットランドの本拠地で行われる両国の定期戦カルカッタ・カップ(Calcutta Cup)に備える中で、敵地でサポーターからやじを飛ばされるのはいつものことだという認識を示している。

 オーストラリア出身のジョーンズHCは、2年前にエディンバラ(Edinburgh)にある敵地マレーフィールド(Murrayfield)で行われたシックスネーションズ(Six Nations Rugby 2018)のスコットランド戦に13-25で敗れた翌日、同国のサポーターから暴言や暴行を受けたことがある。

 このトラブルに遭遇したのは、サッカーイングランド・プレミアリーグのマンチェスター・ユナイテッド(Manchester United)で監督を務めたアレックス・ファーガソン(Alex Ferguson)氏からオールド・トラフォード(Old Trafford)で行われる一戦に招待され、鉄道で移動した英マンチェスター(Mancheste)の駅、およびロンドンに向かっていた列車の中でのことだった。

 しかし、ジョーンズHCは6日、今回はチームとともに真っすぐ帰還すると明言し、チームの練習拠点に集まった報道陣に対して、「プレミアリーグの日程は確認した。どの試合にも行く予定はない!」「あれは小さな出来事で、何ら大したことではなかった。あんなのは日常茶飯事だ。私が道を歩いているとき、どんなことが起きていると思う?」「良い言葉をかけてくれる人もいれば、向かってくる人もいる。そういうことが毎日起きている。それを望まないのであれば、この仕事はしないことだ」と語った。

 イングランドは昨年のW杯日本大会(Rugby World Cup 2019)決勝で南アフリカに12-32で屈した後、今年のシックスネーションズ(Six Nations Rugby 2020)第1節でもフランスに17-24で敗れており、直近2連敗という状況で今週末のスコットランド戦に突入する。

 これまでオーストラリアと日本の代表指揮官を務めた実績があり、2007年のW杯決勝ではイングランドを破ったスプリングボクス(Springboks、南アフリカ代表の愛称)のコンサルタントをしていたジョーンズHCは、昨年11月2日に横浜国際総合競技場(International Stadium Yokohama)で激突した南アフリカについて、対抗できるチームはいなかっただろうという見解を示した。

 2003年のW杯決勝ではオーストラリア代表の指揮官としてイングランドに敗れているジョーンズHCは、「(2019年の)あのW杯決勝は、一度きりだ」「喜んで言えることだが、再びあの試合に臨めたとしても、あの日の南アフリカを倒せるチームは世界中のどこにもいないと思う。そういうことだ。何も恥じていない」と述べた。

「フランス戦に関しては、何らかの理由でわれわれが序盤にうまくはまっていなかった。試合への準備不足だったと思う。だから、試合に入り込むまである程度の時間がかかってしまった」 (c)AFP/Julian GUYER