【11月1日 AFP】 ラグビーW杯日本大会(Rugby World Cup 2019)は1日、3位決定戦が行われ、ベテランWTBベン・スミス (Ben Smith)が2トライの活躍を見せたニュージランドがウェールズを40-17で下して3位に輝き、今大会限りで退任するスティーブ・ハンセン(Steve Hansen)ヘッドコーチ(HC)の最終戦を完璧な形で飾った。

 それぞれ7年間と12年間にわたってチームを指揮し、高い評価を得てきたニュージランドのハンセンHCとウェールズのウォーレン・ガトランド(Warren Gatland)HCの両指揮官にとって最後の代表戦となった一戦では、両チームが観客を魅了する戦いを見せ、最終的には6トライを奪ったニュージランドがウェールズを2トライに抑えて大勝した。

 この結果、ニュージランドは1953年を最後にウェールズに対しては負けなしで、同国との対戦成績を32勝3敗とした。また、ハンセンHCは自身が指揮した代表戦107試合で、敗戦はわずか10という素晴らしい成績を残した。

 ハンセンHCは「先週の失望を乗り越えてチームを立て直し、ジャージーやファンの誇りを取り戻したのは大きかった」とイングランドに敗れた準決勝に言及しながら、「両チームが激しく、素晴らしいプレーを見せた。ただ私はウェールズもたたえたい。彼らも今は少し胸に来るものがあるだろうから」と話した。

 一方のガトランドHCは、ウェールズでテストマッチ通算151戦85勝の成績を収めたが、母国ニュージーランドには12戦全敗となった。今後はスーパーラグビー(Super Rugby)のワイカト・チーフス(Waikato Chiefs、ニュージーランド)を率いる指揮官は「選手たちは一度も諦めず、後半には良いラグビーをプレーしようとし続けた。だが、われわれの限度を超えた一試合だったのかもしれない」と振り返った。

「ウェールズ代表での時間は最高だった。みんな素晴らしかったし、信じられないくらい歓迎してもらった。でも、その時間もこれで終わり。ニュージーランドに戻り、チーフスでの次なる挑戦に向かってわくわくしている」 (c)AFP/Luke PHILLIPS