【11月1日 AFP】スペイン1部リーグのFCバルセロナ(FC Barcelona)に所属するDFジェラール・ピケ(Gerard Pique)は、パリ・サンジェルマン(Paris Saint-GermainPSG)でプレーするネイマール(Neymar da Silva Santos Junior)を獲得できるようにするため、この夏選手たちが自らの契約変更を申し出たと明かした。

 バルセロナは、2017年に世界最高額となる2億2200万ユーロ(約265億円)で売却したネイマールの再契約を試みたが、結局両クラブはこの取引に関して合意には至らなかった。

 ネイマールの復帰についてはリオネル・メッシ(Lionel Messi)を含む主力選手も熱望していた。ピケは、欧州サッカー連盟(UEFA)のファイナンシャル・フェアプレー(FFP)制度を順守しつつ、移籍を完了すべく、ジョゼップ・マリア・バルトメウ(Josep Maria Bartomeu)会長に手を貸そうとしたと語った。

 ピケは10月30日夜、スペインのラジオ局カデナ・セル(Cadena Ser)に「FFPの面で問題があるのを知っていたから、僕らは自分たちの契約を微調整できるということを会長に提案した」と語った。

「僕らはその年に手にするはずだった給与を受け取らず、それを2年目や3年目、4年目に回すことができた。そうすればネイ(ネイマールの愛称)は移籍できた」

「結局、僕らはクラブをサポートしたかった。なんらかの方法で手助けできれば、そのことについては問題なかった」

 27歳のネイマールはPSGで3800万ユーロ(約46億円)の年俸を手にしており、契約によって必要になる費用は莫大(ばくだい)なものだった。

 ピケは「僕らは彼に、『君は黄金の刑務所で暮らしている』と伝えた」と続けた。「だが、サッカーの世界ではどんなことだって起こり得るし、ドアは開かれている」

 ピケはまた、先月26日に行われるはずだったレアル・マドリード(Real Madrid)との「エル・クラシコ(El Clasico)」を延期する必要はなかったとも話した。

 カタルーニャ(Catalonia)自治州では先週、独立派の元幹部9人に禁錮刑が言い渡されたことを受け、抗議活動が激化。そのため同国伝統の一戦は12月18日に延期されることになった。

 ピケは「僕の考えでは、延期する必要なかった」「スペインのスタジアムでは、いかなる暴動も起きていないというのが常識。僕らには教養がある」とコメントした。

「(抗議活動が起きたのと)同じ週にはRCDエスパニョール(RCD Espanyol)とビジャレアル(Villarreal CF)の試合が行われたが、何も起きなかった。以前は何かが起きるはずだったのに、なぜ12月18日には起きないのだろう? 状況は似たものになるだろう」「そもそも、問題でなかった事態が大きくしなってしまったんだ」 (c)AFP