【9月28日 AFP】英警察監察機関IOPCは27日、ボリス・ジョンソン(Boris Johnson)英首相がロンドン市長を務めていた時期に補助金の交付を受けていた企業を経営する米女性実業家とジョンソン首相の関係について、本格的な調査が必要かどうか検討中だと明らかにした。

 英紙サンデー・タイムズ(Sunday Times)は先週、元モデルでIT起業家のジェニファー・アーキュリ(Jennifer Arcuri)氏が、参加要件を満たしていないにもかかわらずジョンソン氏らと共に1年で3回も外国への貿易関連の派遣団に参加し、利益相反の恐れがあったと報じた。IOPCの検討はこの報道の後に始まった。

 同紙によると、アーキュリ氏の企業はジョンソン氏の市長時代、ロンドン市の広報機関から補助金を2回交付されたほか、今年に入って英デジタル・文化・メディア・スポーツ省からも10万ポンド(約1300万円)の補助金を受けていた。

 IOPCは、ボリス・ジョンソン氏の行為に関する事柄について大ロンドン政庁(GLA)から照会を受け、現在検討を進めていると発表。「詳しく検討し、この件を調査すべきかどうか決定するまでには時間がかかる」としている。

 ロンドン市長は、ロンドン警察のトップでもあることから、今回の件はIOPCに委ねられた。2008年から2016年までロンドン市長を務めたジョンソン氏は、アーキュリ氏との関係で不正行為は一切なかったとしている。(c)AFP