【7月28日 AFP】第18回世界水泳選手権(18th FINA World Championships)は27日、競泳各種目の決勝が行われ、米国のケーレブ・ドレッセル(Caeleb Dressel)がこの日だけで3個の金メダルを獲得し、今大会に獲得した金メダルの数を6個に増やした。

 鍛え上げた肉体を持つ水泳界の優等生ドレッセルは、男子50メートル自由形と100メートルバタフライで見事に優勝すると、米国代表として臨んだ混合の4×100メートル自由形リレーでは、世界新記録でのタイトル獲得に貢献した。

 ドレッセルは前回のブダペスト大会でも7個の金メダルを獲得しており、世界水泳2大会でそれぞれ6個以上の金メダルを獲得した初めての選手となった。ドレッセルは「偶然できたことじゃない」「簡単じゃなかったし、簡単であってほしくない。絶対にね」と話した。

 ボクサーのようにつま先立ちで軽く体を揺らしてから、50メートル自由形の決勝に臨んだドレッセルは、好スタートからトップを譲ることなく大会記録となる21秒04をマーク。21秒45の同タイムで銀メダルを獲得したブルーノ・フラトゥス(Bruno Fratus、ブラジル)とクリスチャン・ゴロメーフ(Kristian Golomeev、ギリシャ)に快勝し、勝利の雄たけびを上げた。

 勝利の喜びもそこそこに、ほとんど休みなしで臨んだ100メートルバタフライでも、コースをしっかり見つめて決勝レースに臨んだドレッセルは、銀メダルのアンドレイ・ミナコフ(Andrei Minakov、ロシア)、銅メダルのチャド・レクロー(Chad Le Clos、南アフリカ)に体一つ分の差をつけ、この日2個目の金を獲得した。

 そして最後は、さすがにもう疲れているだろうとライバルたちが考える中で混合リレーにも登場。ドレッセルでトップに立った米国は、アンカーのシモーネ・マヌエル(Simone Manuel)までリードを守り切り、オーストラリアをわずかに0.5秒ほど上回る3分19秒40の世界新記録で優勝した。

「終わってくれてうれしい」と話したドレッセルは、最終日の男子4×100メートルメドレーリレーで7個目の金メダルを目指す。

 その他の種目では、女子800メートル自由形でケイティ・レデッキー(Katie Ledecky、米国)がシモナ・クアダレッラ(Simona Quadarella)を最後に振り切り、8分13秒58でこの種目の4連覇を達成して女王の意地を見せた。1500メートル自由形と200メートル自由形を体調不良のため欠場していたレデッキーは、これで世界水泳通算15個目の金メダルを獲得している。

 女子50メートルバタフライはサラ・ショーストレム(Sarah Sjostrom、スウェーデン)が25秒02で優勝。世界水泳のこの種目で、女子選手としては史上初となる3回目の優勝を達成した。女子200メートル背泳ぎは米国のリーガン・スミス(Regan Smith)が制している。(c)AFP/Alastair HIMMER