【6月2日 AFP】サッカー欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2018-19)決勝でトッテナム・ホットスパー(Tottenham Hotspur)を退け、大会を制したリバプール(Liverpool FC)のユルゲン・クロップ(Juergen Klopp)監督。クラブとしては7年ぶり、自身としてもカップ戦決勝で7大会ぶりのトロフィーを獲得した指揮官は、通算6回目となった欧州制覇を皮切りに、クラブへさらなるタイトルをもたらすことに自信を見せている。

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 トッテナムに2-0で勝利したクロップ監督は、マンチェスター・シティ(Manchester City)のジョゼップ・グアルディオラ(Josep Guardiola)監督から祝福の電話があったことを笑顔で明かした。3週間前、リーグ戦わずか1敗ながらシティに勝ち点1及ばず、約30年ぶりのリーグ優勝を逃したリバプールだが、この日の優勝でその失意を埋め合わせている。

 スタジアムでのメディア対応の合間を縫って、グアルディオラ監督と軽く言葉を交わしたというクロップ監督は、「来年もお互いの尻を蹴り合おうと今のうちに約束しておいたよ」「お互いにすべてのタイトルを目指し、それで何かを勝ち取れるか見てみようじゃないかとね」と話した。

 同じ趣旨のことを、決勝のマンオブザマッチに選出されたビルヒル・ファン・ダイク(Virgil Van Dijk)も口にしている。ファン・ダイクは「7月にまた新たなシーズンが始まれば、誰もがゼロからのスタートで、誰もがそれぞれの目標を目指す」と話し、次のように続けた。

「もちろん、できるなら僕らは全タイトル獲得に挑戦したい。それだけの陣容がそろっている。しかし今季を見れば分かる通り、簡単なことじゃないから、できれば来シーズンもマンチェスター・シティとタイトルを争いたい。彼らがどこかに行ってしまうとは考えられないし、僕らもどこかへ行きはしない」

 リバプールにとって、今回の優勝はカーディフ・シティ(Cardiff City)をPK戦で下した2012年のリーグカップ(Carling Cup 2011-12)以来のタイトルだが、トロフィーの重みは比べものにならない。

 欧州の舞台では2016年にヨーロッパリーグ(UEFA Europa League)、そして昨年このチャンピオンズリーグ決勝で涙をのんできたが、今回はモハメド・サラー(Mohamed Salah)のPKで早々に先制すると、終盤にディボック・オリジ(Divock Origi)が追加点を挙げてチャンスをつかみ取った。クロップ監督の下でクラブはすでに生まれ変わったが、監督の就任から3年半がたつ中で、結果が求められていたのも確かだった。

 監督は「私はチームの成長に大きな関心を寄せているが、何かを勝ち取る必要があるのも分かっている。だから今回の優勝は非常に大きい。どうせ無冠じゃないかと、とやかく言われることもこれでなくなる」と話している。

「こうしてタイトルを勝ち取ったが、われわれは前進を続けるし、もっと勝ちたい。間違いなくね」「これはチームにとってほんの始まりにすぎない。素晴らしい年代のグループで、選手たちのキャリアの全盛期はまだ先だ。これは大きいよ」 (c)AFP/Andy SCOTT