【6月2日 AFP】1日に行われた全仏オープンテニス(French Open 2019)男子シングルス3回戦に勝利し、試合後の記者会見に臨んでいたドミニク・ティエム(Dominic Thiem、オーストリア)が、セレーナ・ウィリアムス(Serena Williams、米国)のインタビューを行うため、会見室から追い出されたことについて怒りをあらわにした。

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 前回大会で準優勝に輝き、今大会には第4シードとして出場している25歳のティエムはこの日、パブロ・クエバス(Pablo Cuevas、ウルグアイ)に6-3、4-6、6-2、7-5で勝利して4回戦進出を決め、義務とされている試合後の記者会見に臨んでいた。

 しかし、女子のスーパースターであるセレーナが3回戦でソフィア・ケニン(Sofia Kenin、米国)に敗れたことでメインの会見室が必要になったとして、インタビューを別の小さい部屋で終わらせるよう大会関係者から告げられた。

 これに対してティエムは「冗談だろう」と言い返し、「彼女が向かっているから、自分がここを出なくちゃいけないって? なんだよ、それ。そんなの気にしない。こっちもやりたいようにやる権利がある」と話した。

 誰が会見中のティエムを移動させることを決めたのかは不明だが、仏スポーツ日刊紙レキップ(L'Equipe)は、セレーナ自身は記者会見の場所にこだわりはなかったと報じており、同選手は「私を別の部屋に入れて。小さい方でいいから。でも早くしてほしい」と話したという。

 いち早く大会会場から出ようとセレーナがやきもきしてくる中で、大会関係者がティエムを別の部屋に移動させ、状況の解決を図ったようにみえるが、セレーナはこの対応に関して「それはかなり失礼」と言ったとも伝えられている。

 四大大会(グランドスラム)通算23勝を誇るセレーナはこの日、ケニンに2-6、5-7でまさかのストレート負けを喫し、ここ約5年のグランドスラムでは最も早いラウンドで敗退することになった。(c)AFP