【2月8日 AFP】北アフリカのモロッコは7日、12年あまりにわたって廃止されていた徴兵制を再開すると正式に発表した。徴兵制復活をめぐっては若い世代から不満の声も上がっていた。

 国営マグレブ・アラブ通信(MAP)が伝えた内閣の声明によると、国王モハメド6世(Mohammed VI)が今年中に1万人、来年に1万5000人を徴兵するよう指示したという。

 モロッコ政府は昨年8月、19~25歳の若者に1年の兵役義務を課す徴兵制度の再開を表明。同政府報道官によると、今年8月に最初の徴集兵が入隊する予定だという。

 徴兵を拒否した場合は禁錮1月から1年の刑が科されるが、身体的基準を満たさない人や大学生は兵役を免除される。また、女性と二重国籍者は兵役に就くかどうか任意で決められるという。

 徴兵制復活をめぐっては国内で意見が割れており、国の成長に取り残された若者の雇用と捉える考え方がある一方、若者の抗議運動を弱体化する道具として兵役が利用されているとの声もある。(c)AFP