【1月16日 AFP】全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament 2019)は15日、男子シングルス1回戦が行われ、大会第1シードのノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)はミッチェル・クルーガー(Mitchell Krueger、米国)に6-3、6-2、6-2で完勝し、大会最多7度目の優勝に向け好発進を切った。

 世界ランキング230位のクルーガーを全く寄せ付けなかったジョコビッチにとっては、これが13年連続の全豪オープン2回戦進出。この一戦が四大大会(グランドスラム)通算300試合目となった王者は、第1セットでサービスゲームを落とし1-2とリードを許すも、すぐさまブレークバックに成功し、圧倒的に力は劣るものの勇敢な戦いぶりをみせたクルーガーからそのままグランドスラム通算259勝目を挙げた。

 ジョコビッチは「彼との対戦は初めてだったから全く予想できなかった」「彼は必死に戦っていたし、自分も懸命にプレーしなければならなかった」と話した。

 ジョコビッチは昨年6月に一時世界トップ20位から陥落しながらも、その後のウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2018)と全米オープンテニス(The US Open Tennis Championships 2018)で優勝すると、同11月には世界ランク1位に返り咲く驚異的な復活を遂げ、見事にシーズンを締めくくっていた。

 ジョコビッチは2018年の全豪オープン4回戦でチョン・ヒョン(Hyeon Chung、韓国)に敗れていたが、今回のプレーは当時とは対照的だった。昨年は全豪オープン後に肘の手術を受けるも、しばらく成績が振るわなかったジョコビッチは「健康な体を取り戻し、このコートに帰って来られて最高の気分だ」「12か月前は、肘の故障もあってコート上での感覚は全く違った。あれから1年がたち、状況は明らかに変わった」と語った。

「この半年でとてつもない成功を収めることができ、今は素晴らしい位置にいる。良いパフォーマンスを続け、今後も今夜のような勝利を積み重ねていきたい」。2回戦では、2008年大会の決勝で顔を合わせたジョーウィルフリード・ツォンガ(Jo-Wilfried Tsonga、フランス)との対戦が決まり、ジョコビッチは懐かしい記憶を思い出すことになるだろう。

 同日行われたその他の試合では、2014年大会覇者のスタン・ワウリンカ(Stan Wawrinka、スイス)が、エルネスツ・ガルビス(Ernests Gulbis、ラトビア)が第2セット途中に背中を痛めて棄権したため、2回戦に駒を進めた。

 また、第16シードのミロス・ラオニッチ(Milos Raonic、カナダ)は地元オーストラリアのニック・キリオス(Nick Kyrgios)からストレート勝ちを収めたほか、第7シードのドミニク・ティエム(Dominic Thiem、オーストリア)はブノワ・ペール(Benoit Paire、フランス)をフルセットで振り切り、初戦突破を果たしている。(c)AFP/Daniel HICKS