【12月29日 東方新報】中国・雲南省(Yunnan)昆明市(Kunming)で、川で溺れている若者を救った人が川岸に戻ったところ携帯電話が盗まれていたというニュースが報道され、ネット上で盛んに論議された。

 ニュースサイトの「雲南網(YUNNAN.CN)」の報道によると、昆明市の若者が今月15日、不注意で市中を流れる大観河(Daguanhe)という川に落ちてしまった。通りかかった王さん(60)は、靴とズボンを脱ぐと川に飛び込み、若者を救い出した。ただ、思いもよらなかったことに、王さんが川岸に戻ると、ズボンのポケットに入れてあった携帯電話が無くなっていたのだ。

 王さんは、「警察は監視カメラを見るなど手を尽くして調べてくれたが、川岸の現場近くは当時、人が大勢いてざわざわしていたから、犯人は見つからないだろう。携帯は新しいものを買ったし、もう過ぎ去ったことにしたい。携帯を失ってしまったが人を助けたことは後悔していない。人の命は携帯電話より大事だから」と言っている。

 有名な公益機関がその後、王さんに対し5000元(約8万円)の報奨金を準備したところ、丁寧に断られたという。(c)東方新報/AFPBB News