【12月19日 AFP】英ロンドンの治安判事裁判所は18日、今月2日に行われたイングランド・プレミアリーグの試合で、アーセナル(Arsenal)のピエール・エメリク・オーバメヤン(Pierre-Emerick Aubameyang)をめがけてバナナの皮を投げたトッテナム・ホットスパー(Tottenham Hotspur)ファンの男に罰金刑を言い渡した。

 4年間のスタジアム入場禁止処分と500ポンド(約7万1000円)の罰金を言い渡されたのは、アヴェロフ・パンテリ(Averof Panteli)被告(57)。被告は、オーバメヤンが敵地まで駆けつけたトッテナムファンの目の前でゴールを喜んだ後、バナナの皮をピッチに投げ入れたと認めた。

 その一方で、自身の行動は「出来心」によるものだったと主張し、人種差別的な意図は一切なかったと強く否定したが、治安判事は「黒人選手がゴールを決めた後にバナナの皮を投げるというのは、意図的な行為だったと判断した。あの状況下では、人種差別的な要素があったとみなす」と結論付けた。

 この事件は、サッカー界で新たな人種差別の議論を生むきっかけとなり、現役時代にアーセナルでプレーし、現在は解説を務めるイアン・ライト(Ian Wright)氏は、プレミアリーグに「恥をかかせた」と話している。(c)AFP