【12月17日 AFP】18-19イタリア・セリエAは16日、第16節の試合が行われ、ASローマ(AS Roma)は3-2でジェノア(Genoa CFC)から逆転勝利を収め、エウゼビオ・ディ・フランチェスコ(Eusebio Di Francesco)監督の首をつないだ。2位ナポリ(SSC Napoli)も勝利して、首位ユベントス(Juventus)との勝ち点8差を保っている。

 クラブの経営方針や補強戦略に不満を募らせるファンが、試合開始から10分間無言の抗議を行う張り詰めた雰囲気の中で試合に臨んだローマは、17分にGKロビン・オルセン(Robin Olsen)がシュートを「トンネル」したところをクシシュトフ・ピョンテク(Krzysztof Piatek)に詰められ、相手に先制点を献上する最悪の立ち上がりとなった。

 それでもチームはフェデリコ・ファシオ(Federico Fazio)のゴールで追いつくと、ジェノアにいったん勝ち越されたもののユスティン・クライフェルト(Justin Kluivert)の得点で再び同点に持ち込み、59分にブライアン・クリスタンテ(Bryan Cristante)が逆転ゴールを決めた。

 チームはこれで、11月11日のサンプドリア(Sampdoria)戦以来、5試合遠ざかっていた公式戦の白星を飾り、欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2018-19)出場圏内の4位ACミラン(AC Milan)と暫定勝ち点2差の6位に順位を上げている。

 下位ジェノアとの一戦で勝利を逃すようなことがあれば、首を切られるとも報じられていたディ・フランチェスコ監督は「選手たちをたたえなくてはならない。非常に特殊な環境の中で、これだけのプレーをしてくれた。簡単なことではない」「チームはまだ本調子ではないが、きょうはプライドと、勝ち点3奪取への意欲が見えた」とコメントした。

 ナポリはカリアリ(Cagliari Calcio)とのアウェーゲームに1-0で勝利し、前日同じスコアでトリノ(Torino FC)とのダービーを制したユベントスを勝ち点8差で追走している。

 リバプール(Liverpool FC)に敗れ、チャンピオンズリーグ敗退が決まった試合から大幅にメンバーを入れ代えたナポリは、カリアリの組織立ったプレーに苦戦したが、後半アディショナルタイム1分にアルカディウシュ・ミリク(Arkadiusz Milik)が直接FKから見事な決勝点を挙げた。カーブのかかった完璧な一撃に、相手GKはなすすべがなかった。

 カルロ・アンチェロッティ(Carlo Ancelotti)監督は「リバプール戦は大きな痛手だったが、期待していた通り、選手はすぐに立ち直ってくれた」「先発に起用したフレッシュな面々は、試合を通じてチームに活力をもたらした。強度の高い、大人の勝ち方だった」とコメントした。(c)AFP/Emmeline MOORE