【12月5日 AFP】アルゼンチン1部リーグに所属するボカ・ジュニアーズ(Boca Juniors)の英雄ファン・ロマン・リケルメ(Juan Roman Riquelme)氏は4日、スペイン・マドリードで開催されることになったリベルタドーレス杯(Copa Libertadores de America 2018)の決勝第2戦について「史上最も高価な親善試合」になったと語り、この決定に反発した。

 40歳のリケルメ氏は、レアル・マドリード(Real Madrid)の本拠地であるサンチャゴ・ベルナベウ(Santiago Bernabeu Stadium)で行われるボカとリーベル・プレート(River Plate)という偉大なライバル同士の決勝は「違ったものになる」と話し、両チーム間の敵対関係の本質が歪められたと補足した。

 リケルメ氏は民放ラジオ・ミトレ(Radio Mitre)に対し「われわれは試合を持ち去られた。次のボカとリーベルの試合をアルゼンチンでするために何をすれば良い? 他の国で行わなければならないのか?」と語った。

「いつもとは違ったものになる。たとえ私がどれほどボカに勝ってほしいと思っていても、決勝はわれわれの国で行わなければならないと思う。このままでは、史上最も高価な親善試合になる」

 ボカの本拠地ラ・ボンボネーラスタジアム(La Bombonera Stadium)で行われた決勝の第1戦は、2-2のドローで終了。11月24日にリーベルはホームのエル・モヌメンタル(El Monumental)で第2戦を開催する予定だったが、ファンがボカ選手を乗せたチームバスを襲撃したことを受け、この一戦は延期になっていた。

 南米サッカー連盟(CONMEBOL)は、リーベルに対する処罰としてモヌメンタル以外での開催を決め、ファンによるさらなる暴動の可能性があることからアルゼンチン国外で行われることになった。

 リケルメ氏はまた、「起きたことは非常に醜いものだった。私の子どもたちには、ここで起きたこうしたことに慣れてほしくない。リーベルの本拠地でボカが王者になって、ボカが勝利を収めることでリーベルが敬意を表することを楽しみにしていた」とコメントしている。

「起きたことは普通ではない。つい数日前は、20か国・地域(G20)首脳会議の期間中に何が起きるかを心配していたが、そちらはすべてが完璧だったようだ」 (c)AFP