【11月27日 AFP】イタリア北部ジェノバ(Genoa)の副市長は26日、サッカーアルゼンチン1部リーグのボカ・ジュニアーズ(Boca Juniors)とリーベル・プレート(River Plate)に対し、再び延期になったリベルタドーレス杯(Copa Libertadores de America 2018)の決勝第2戦を同市で開催することを提案した。

 アルゼンチンの首都ブエノスアイレスをホームとするライバル同士、ボカとリーベルによる決勝第2戦は、当初24日に開催される予定だったが、会場のエスタディオ・モヌメンタル(Estadio Monumental)近くでリーベルのサポーターがボカのチームバスを襲撃。選手が割れたガラスで負傷したり、催涙ガスを吸い込んだりし、試合は25日に順延となっていた。

 しかし、ボカはリーベルに対して没収試合の措置を含む一連の罰則を与えるべきだと主張し、同国サッカー史上最大の一戦と言われていた大一番は南米サッカー連盟(CONMEBOL)によって再び延期された。

 ジェノバのステファノ・アンザローネ(Stefano Anzalone)副市長は、両クラブの会長に宛てた書簡の中で「わが街はスポーツを通し、歴史的かつ文化的にブエノスアイレスと親密な関係を築いてきた。そして、1900年代前半にアルゼンチンに移住したイタリア人によって創設されたボカとリーベルとは、深いところでつながっている。それに現在、名声ある両クラブは、この街のジェノア(Genoa CFC)とサンプドリア(Sampdoria)と姉妹クラブの関係にある」とつづった。

 今年8月に発生し43人の死者を出した橋の崩落事故のショックをいまだに抱えているジェノバは、ボカとリーベルに対し同市にあるスタディオ・ルイジ・フェラリス(Stadio Luigi Ferraris)で南米王者決定戦を行うことを提案している。

「ここ最近の痛ましい出来事により、私たちは強い連帯意識を取り戻し、自分たちのルーツについて改めて考えさせられた。そのため、アルゼンチンの首都クラブによる、名誉ある重要な大会決勝の開催へ準備を整えることを、ジェノバのスポーツ責任者としてお伝えする。もし、それが実現すれば光栄に思う」「必要なことでは何でもする」

 CONMEBOLのアレハンドロ・ドミンゲス(Alejandro Dominguez)会長は27日、試合開催日を決定するためボカとリーベルの両会長と会談する予定になっている。ボカの本拠地で行われた第1戦は2-2のドローで終了している。(c)AFP