【11月17日 AFP】男子テニス、クロアチア代表のマリン・チリッチ(Marin Cilic)は16日、ATPワールドツアー・ファイナルズ(ATP World Tour Finals 2018)で世界のトップ選手とプレーしたことによって、次週行われる国別対抗戦デビスカップ(Davis Cup 2018)決勝のフランス戦へ向けて弾みがついたという認識を示した。

 英ロンドンのO2アリーナ(O2 Arena)で行われているATPファイナルズで、世界ランク7位のチリッチはラウンドロビンの3試合でジョン・イズナー(John Isner、米国)から挙げた1勝に終わり、グループ敗退を喫した。しかし、仏北部リール(Lille)のクレーコートで開催されるデビスカップ決勝を目前に控え、意気が上がっている。

 この日、世界1位のノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)に6-7(7-9)、2-6で敗れたチリッチは、「トップ選手とプレーするだけで、集中力の点でレベルが上がるだろう」「プレーの観点からしても、すべてのポイントでハイレベルなプレーが要求される。この経験が自分の助けになると感じる」とコメントした。

 23日から25日にかけて行われるデビスカップ決勝で、30歳のチリッチは世界12位のボルナ・チョリッチ(Borna Coric)をはじめ、フランコ・シュクゴル(Franko Skugor)、マテ・パビッチ(Mate Pavic)、イワン・ドディグ(Ivan Dodig)と共に戦う。クロアチアにとっては、優勝した2005年とアルゼンチンに敗れた2016年に続いて、通算3度目の頂上決戦となる。

 今季は四大大会(グランドスラム)初戦の全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament 2018)で決勝進出を果たしたチリッチは、「リールでは素晴らしい雰囲気に包まれることを期待してる」「最高の試合になるだろう。フランスは母国で常に強さを発揮し、素晴らしい結果を残しているのは周知の通りだ。だから、すごく楽しみだ。素晴らしいプレーが期待できるし、両チームにとって最高に盛り上がるだろう」と語った。 

 一方のフランスは、2014年大会でロジャー・フェデラー(Roger Federer)とスタン・ワウリンカ(Stan Wawrinka)を擁するスイスに敗れて優勝を逃していたが、昨年大会は決勝でベルギーを下して10度目の栄冠に輝いている。

 くしくも両国の対戦は、7月のサッカーW杯ロシア大会(2018 World Cup)決勝と同じカードで、このときはフランスが4-2でクロアチアを下している。(c)AFP