【10月31日 AFP】サッカー中国代表のマルチェロ・リッピ(Marcello Lippi)監督が契約満了を迎える来年1月に退任するだろうと、30日に地元メディアが報じた。

 中国グローバルテレビジョンネットワーク(中国環球電視網、CGTN)によれば、モナコで開かれたサッカーの授賞式でインタビューに応じたリッピ監督は、6年にわたる海外での指導を終え、母国イタリアに戻りたいと明かしたという。

 中国代表はリッピ監督の就任後もパフォーマンスがさえず、今年もW杯ロシア大会(2018 World Cup)の出場権を手にすることができなかった。

 リッピ監督は「たとえ成長の幅がそれほど大きくなかったとしても、私は良い仕事をしたし、チームは改善したと感じている。就任したときの状態はかなり悪かったから」と話している。

 来年1月には第17回アジアカップ(2019 AFC Asian Cup)がアラブ首長国連邦(UAE)で開催されるが、リッピ監督の契約は同月末に満了する見込みとなっている。中国が次期監督をすでに見つけたのかは不明であり、中国サッカー協会(CFA)の広報は新たに伝える情報はないと話している。

 リッピ監督はユベントス(Juventus)時代にイタリア・セリエAを5度制覇すると、1996年には同チームに欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League)のタイトルをもたらし、2006年のW杯ではイタリア代表を優勝に導いた。

 リッピ監督は6年前に初めてイタリアを離れて中国スーパーリーグ(1部)の広州恒大(Guangzhou Evergrande)の指揮官に就任すると、同チームで3度のリーグ優勝を経験。そして2016年から中国代表の監督に就任し、その年俸は代表チームの指揮官としては世界最高額の2300万ドル(約26億円)から2700万ドル(約30億円)と伝えられている。(c)AFP