【10月29日 AFP】18-19スペイン1部リーグは28日、第10節の試合が行われ、ルイス・スアレス(Luis Suarez)がハットトリックの大活躍を見せたFCバルセロナ(FC Barcelona)がレアル・マドリード(Real Madrid)に5-1で勝利し、解任がささやかれるレアルのフレン・ロペテギ(Julen Lopetegui)監督に引導を渡した。

 運に見放された部分もあったレアルが一時的に反撃の予感を漂わせた後半開始からの15分間を除くと、バルセロナは本拠地カンプ・ノウ(Camp Nou)で試合を支配した。

 決定力の低さやひどい守備、主力選手の最高のプレーはおろか、水準を下回るパフォーマンスなど、ここ最近のロペテギ監督の下での問題が、この一戦ではっきりと露呈した。

 レアルは1-2の状況でルカ・モドリッチ(Luka Modric)のシュートがポストに阻まれ、スアレスの2点目となったPKは、ビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)との協議の末にバルセロナに与えられるなど、不運な部分もあった。

 バルセロナはフィリペ・コウチーニョ・コレイア(Philippe Coutinho Correia)が先制点を挙げると、その後はスアレスがレアルに脅威を与えて、けがで欠場を余儀なくされたリオネル・メッシ(Lionel Messi)の不在を感じさせず、終盤にはアルトゥーロ・ビダル(Arturo Vidal)が5点目を決めた。

 スアレスは「僕らは世界最高の選手がいることに誇りを持たなければならない」と話した上で、「しかしきょうは自分たちが素晴らしいチームであることや、偉大な監督がいるということを示せた」と続けた。

 これでリーグ戦ここ6試合で1勝しか挙げられていないレアルは9位に転落し、首位を守ったバルセロナに7ポイントの差をつけられている。

 レアルのカゼミーロ(Casemiro)は「きょう見せたようなパフォーマンスがシーズンを通して続いている」と振り返り、「より走り、より耐え、より戦わねばならない」と続けた。

 今回のレアルの黒星は、2016年にラファエル・ベニテス(Rafael Benitez)元監督の任期を終わらせた0-4の大敗を思い起こさせた。ベニテス氏はその後2か月指揮を執り続けたが、ロペテギ監督は1週間持つかも分からない。

 今回の「エル・クラシコ(El Clasico)」はこの11年間で初めてメッシとクリスティアーノ・ロナウド(Cristiano Ronaldo)がいないという側面が注目されたが、スアレスの最上級のパフォーマンスは長く記憶されることになるだろう。とりわけ、スアレス自身は第三子の誕生が5日前だったこともあり、「とても幸せだ」とのコメントを残している。(c)AFP/Thomas ALLNUTT