【10月23日 AFP】女子テニス、WTAファイナルズ(BNP Paribas WTA Finals Singapore 2018)は22日、シンガポールで2日目が行われ、大会第8シードのキキ・ベルテンス(Kiki Bertens、オランダ)は1-6、6-3、6-4で第1シードのアンゲリク・ケルバー(Angelique Kerber、ドイツ)に逆転勝利を収めた。

 ベルテンスは、世界ランク1位のシモナ・ハレプ(Simona Halep、ルーマニア)がけがで大会を欠場したことを受け、数日前に出場が決まったばかりだったが、ウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2018)女王のケルバーを相手に、予想されていた筋書きを見事にひっくり返した。

 第1セットを先取された後、さらに1ブレークダウンの劣勢に立たされていたベルテンスは、ブレークバックに成功すると、ハレプに代わり繰り上がりでトップシードとなったケルバーを走らせて試合の主導権を握った。

 第3セットは6ゲーム連続でブレーク合戦となったが、攻撃的なプレーを仕掛けたベルテンスはウイナーの数で33対11と上回り、これが2時間以上に及んだ試合の明暗を分けた。

 ベルテンスは試合後、「スロースタートになったけれど、この試合をひっくり返すことができて本当にうれしい」「コーチ(ラーモン・スロイター〈Raemon Sluiter〉氏)と話して、もっとアグレッシブにプレーすることを決めた」と明かした。

 対するケルバーは、シーソーゲームとなった最終セットで先にギアを上げながらも、チャンスを逃してしまい、「少し勢いが落ちてしまった」「第3セットではチャンスがたくさんあったのに、それをものにできなかった」と悔やんだ。

 先に行われたレッドグループのもう一試合では、テニス界で旋風を巻き起こしている第3シードの大坂なおみ(Naomi Osaka)が5-7、6-4、1-6で第5シードのスローン・スティーブンズ(Sloane Stephens、米国)に敗れ、黒星発進となった。

 この結果、大会最初の4試合はすべて下位シードが番狂わせを演じており、波乱の幕開けとなっている。(c)AFP