【10月24日 CNS】中国・甘粛省(Gansu)定西市(Dingxi)でこのほど、中国(甘粛)中医薬産業博覧会が開催された。

 投資に関する契約や製品の購入など、開催期間中に動いた金額は145億3000万元(約2354億円)以上とも言われ、会場には米国、タイ、ブラジル、シンガポールなど12か国と香港・台湾地区の政財界代表がともに、中国医薬の国際化について意見交換を行った。

 近年、中国政府は中国医薬産業の発展と海外展開をサポートする政策を集中的に発表してきた。また薬用植物の栽培地として知られる甘粛、吉林(Jilin)、四川(Sichuan)省などは現在、急速な発展をみせており国内外から注目を集めるほどになっている。

 中国商務部が今年5月に発表した「中医薬原料流通市場の分析報告」によると、2017年中国国内の薬用植物の栽培面積は前年比で3.5%増加し、約231万ヘクタールにまでおよぶ。

 輸出については、国際市場は緩やかな回復をみせている。同報告書によると、2017年の中医薬に用いる薬剤原料の輸出入量はともに増加し、輸出量は22万3500トン、輸入量は9万1000トン、前年比でそれぞれ9.51%、12.62%の伸びをみせ、日本、韓国、香港などアジア地域が主要市場になっている。また、「一帯一路(One Belt One Road)」国家への輸出量が大幅に増加したことも追い風となっている。

 また甘粛省は、中国医薬の対外交流や対外事務を管理する窓口になっており、フランス、ハンガリーなど10か国で、8つの中医学院と6つの中医センターを設立させている。また17年には中国政府から国家中医薬産業発展の総合試験区に指定された。

 中国人民政治協商会議の李斌(Li Bin)副主席は、「甘粛省を起点に中国医薬産業および海外事業発展を促進し、また中国医薬による地域性貧困問題の解決や高品質な医薬開発など、現代化、国際化発展に向けて促進させていきたい」と話す。(c)CNS/JCM/AFPBB News