【9月22日 AFP】既に800万人が飢餓に直面しているイエメンで、まもなく新たに350万人が飢餓に陥る恐れがあり、国際援助団体は飢餓との闘いに敗れようとしている。国連(UN)のマーク・ローコック(Mark Lowcock)事務次長(人道問題担当)が21日、警鐘を鳴らした。

 イエメンでは通貨リアルの急落による燃料価格の高騰と新たな戦闘の勃発によって、国連が「世界最悪の人道危機」とみなしていた状況がさらに悪化している。

 国連安全保障理事会(UN Security Council)は英国の要請を受けて会合を開き、深刻化するイエメン危機について協議した。会合でローコック事務次長は「われわれは飢餓との闘いに敗れようとしている」、「既に地域的な飢餓のような状況を確認しており、食べられる物が他に何もないため葉っぱを食べている事例も見られた」と報告した。

 さらにローコック事務次長は、イエメンの状況は「ここ数週間、驚くべき形で悪化している」と指摘し、イエメン危機は「限界点に達しようとしており、そこを超えれば大勢が命を落とす事態を防げなくなる」と警鐘を鳴らした。国連総会(UN General Assembly)でも来週、イエメン問題が取り上げられることになっている。(c)AFP