【9月20日 AFP】テニスの欧州チームとワールドチームの対抗戦、レーバー・カップ(Laver Cup)の第2回大会が21日から開幕する。中でも注目は、欧州チームの一員として大会に初出場するノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)。ジョコビッチは全米オープンテニス(US Open Tennis Championships 2018)を制して四大大会(グランドスラム)の優勝回数を14回に伸ばし、本来の調子を取り戻した絶好のタイミングで大会に臨むことになる。

 レーバー・カップは、伝統の面では大きな差があるが、ゴルフの対抗戦ライダーカップ(Ryder Cup)のテニス版とも称される。初出場のジョコビッチについて、欧州チームのエースで、大会の発起人でもあるロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)は、「(ジョコビッチと)一緒にプレーしてみたい。彼も同じように思っていてくれればうれしい」と話している。

 大会は、史上最多のシングルス200タイトル、グランドスラム優勝11回、オーストラリア代表でデビスカップ(Davis Cups)優勝5回などの実績を持つテニス界のレジェンド、ロッド・レーバー(Rod Laver)氏の名前を冠する大会で、欧州出身のツアーの上位6人と、それ以外の地域出身の上位6人がチームを組んで戦う対抗戦となっている。

 今回は米イリノイ州のシカゴで開催され、21日を皮切りに3日間の日程で行われる。試合時間短縮の方策も採られ、セットカウントが1-1となった場合はそのまま10ポイント先取のタイブレークに進む。

 ビョルン・ボルグ(Bjorn Borg)氏が監督を務める欧州チームは、フェデラー、ジョコビッチ、アレクサンダー・ズベレフ(Alexander Zverev、ドイツ)、グリゴール・ディミトロフ(Grigor Dimitrov、ブルガリア)、ダビド・ゴフィン(David Goffin、ベルギー)、カイル・エドモンド(Kyle Edmund、英国)という構成で、大会連覇を目指す。

 ボルグ監督は「われわれは連覇のためにここへ来た。われわれ欧州がカップを防衛する」とコメントしている。チェコのプラハで開催された2017年の第1回大会は、欧州チームが15-9でタイトルを獲得した。

 一方のワールドチームは、レジェンドのジョン・マッケンロー(John McEnroe)監督の下、ジャック・ソック(Jack Sock、米国)、ニック・キリオス(Nick Kyrgios、オーストラリア)、ジョン・イズナー(John Isner、米国)、フランシス・ティアフォー(Frances Tiafoe、米国)、ケビン・アンダーソン(Kevin Anderson、南アフリカ)、ディエゴ・シュワルツマン(Diego Schwartzman、アルゼンチン)というメンバーで臨む。

 当初はファン・マルティン・デルポトロ(Juan Martin Del Potro、アルゼンチン)が選ばれていたが、決勝へ勝ち進んだ全米オープンで激闘を繰り広げたばかりのデルポトロが出場を辞退したため、代わってティアフォーが招集された。

 マッケンロー監督は、「このチームを率いることができて、とても楽しみだ」と話し、地元米国ファンの声援がワールドチーム勝利の鍵になるという考えを示した。

「ホームコートアドバンテージを得られるのを非常に心強く思っている。このシカゴは偉大なスポーツの街。この週末、われわれの素晴らしい選手たちの力を見せられることを楽しみにしている。6人のうち4人は昨年と同じメンバーだ。観客の皆さんが昨年と同じか、それ以上に夢中になってくれればうれしい」

 また、世界ランキング9位で南アフリカ生まれのアンダーソンにとっては、イリノイ大学(University of Illinois)で数年間を過ごした地への凱旋試合になる。アンダーソンは「妻の家族はここから北へわずか20分のところに住んでいる」と話している。(c)AFP