【9月9日 AFP】ラグビー南半球4か国対抗戦、ザ・ラグビーチャンピオンシップ(The Rugby Championship 2018)は8日、第3節が行われ、オーストラリアが南アフリカに競り勝って大会初勝利。ニュージーランドはアルゼンチンを下して3連勝を飾った。

 主力が立て続けに離脱する難しい1週間を送ったワラビーズ(Wallabies、オーストラリア代表の愛称)は、前半は17-18とスプリングボクス(Springboks、南アフリカ代表の愛称)にリードを許す展開だったが、後半は相手にボールハンドリングのミスが頻発したことにも助けられ、23-18で逆転勝利を収めた。

 開幕2試合でニュージーランドに連続で大敗していたワラビーズは、デビッド・ポーコック(David Pocock)とイズラエル・フォラウ(Israel Folau)がけがで離脱。さらに試合当日に長身ロックのアダム・コールマン(Adam Coleman)が家庭の事情で出場できなくなっていたが、それを乗り越えての勝利となった。

 マイケル・チェイカ(Michael Cheika)ヘッドコーチ(HC)は「今週は準備に多くを費やし、フィールド外での出来事もあったが、人間は邪魔が入るほど必死に戦うもの。今夜もそういう試合になった。われわれはいつも以上に必死に戦った」とコメント。「チームとしてまた一歩成熟した」とポーコックとフォラウ不在に対応した選手たちをたたえた。

 一方、ホームのネルソン(Nelson)でのロス・プーマス(Los Pumas、アルゼンチン代表の愛称)戦に臨んだオールブラックス(All Blacks、ニュージーランド代表の愛称)は、46-24で勝利。気持ちの入ったプレーを見せるアルゼンチンに苦しめられたものの、ハーフタイム直前と試合終了間際に違いを見せ、予測のつかない攻撃を繰り出してくる相手を退けて開幕からの無敗を守った。

 ニュージーランドにとって、この日は歴史的な初開催から約150年ぶりとなるネルソンでのテストマッチだっただけに、快勝で記念の一戦を祝いたいところだったが、そう簡単に事は運ばず、南アフリカ戦の勝利で自信をつけているアルゼンチンに序盤15分は3-7とリードを許す展開になった。

 それでも2万1400人の観客の前で、ニュージーランドは代名詞である終盤の強さを発揮し、2本のトライとコンバージョンで一気に突き放した。また、6トライを奪ったことでボーナスポイントも獲得した。

 対してニュージーランド戦の初勝利を目指したアルゼンチンだが、これで戦績は27戦1分26敗となり、ニュージーランド戦未勝利の最長記録という不名誉な記録が近づいてきている。現在の記録はスコットランドが持つ31戦となっている。(c)AFP