【9月3日 AFP】ブエルタ・ア・エスパーニャ(Vuelta a Espana 2018)は2日、第9ステージ(タラベラデラレイナからラコバティーリャ、200.8キロメートル)が行われ、ディメンションデータ(Dimension Data)のベン・キング(Ben King、米国)が独走でステージ優勝を飾った。

 第4ステージで三大ツール(グランツール)初勝利を飾ったキングは、最後の上り坂に差しかかる10キロメートル手前で11人の逃げ集団から飛び出すと、余裕のリードを築いて今大会2勝目を記録した。

 トレック・セガフレード(Trek Segafredo)のバウケ・モレッマ(Bauke Mollema、オランダ)が果敢なアタックを開始して差を詰めてきた際には、キングのスパートは綱渡りのような状態になるかと思われた。

 1分半遅れで坂を上り始めたモレッマは、自らを鼓舞する走りを見せ、残り数キロで疲れが見えてきた29歳のキングとの差を一時は15秒以内にまで縮めた。しかし、道の傾斜がなだらかになったことが助けとなり、一息ついて体力を回復するチャンスを得たキングが、最後の力を振り絞ってゴールした。

 最後は一人旅でフィニッシュラインを通過したキングは、一週間のうちに2度の勝利を飾ったことが信じられない様子で、「1度目のステージ優勝では夢を実現できた。グランツールでステージ優勝を飾ることは大きな目標だったから、きょう勝って1勝目がまぐれでなかったことが示せたのは良かった」とコメントした。

 ミッチェルトン・スコット(Mitchelton-Scott)のサイモン・イェーツ(Simon Yates、英国)が、グルパマ・FDJ(Groupama-FDJ)のルディ・モラール(Rudy Molard、フランス)から総合首位の赤ジャージー(マイヨ・ロホ)を奪取。モビスター・チーム(Movistar Team)のアレハンドロ・バルベルデ(Alejandro Valverde、スペイン)が1秒差で同2位に続き、追走集団でフィニッシュした同じくモビスターのナイロ・キンタナ(Nairo Quintana、コロンビア)が、イェーツから14秒差の同3位に浮上した。

 今季はこれが二つ目のグランツール出場で、リーダージャージーを獲得したのは2度目となるイェーツは、「ここで赤ジャージーを獲得できて、とてもうれしいことは確かだ」とすると、「少し驚いているけれど、満足している。とにかく、強豪選手に食らいついていこうとしていただけだ」と話した。

 3日の休息日を挟んで4日に再開される第10ステージは、サラマンカ(Salamanca)からフェルモセリェ(Fermoselle)まで177キロメートルの行程となっており、スプリンターが雌雄を決することになる。(c)AFP