【8月29日 AFP】フランス・リーグ1、ボルドー(FC Girondins de Bordeaux)のステファヌ・マルタン(Stephane Martin)会長は28日、イングランド・プレミアリーグのアーセナル(Arsenal)などで活躍したティエリ・アンリ(Thierry Henry)氏との交渉が決裂し、同氏がチームの新監督になることはないと認めた。

 フランスやイングランドで、アンリ氏がボルドーからのオファーを断ったという報道が出たことを受け、マルタン会長はAFPに対し「これまで行われていた交渉が決裂したことを認める」と語った。

 アンリ氏が4年前から先月まで解説を務めていた英スカイ・スポーツ(Sky Sports)は27日、同氏が引退後初めてなる監督就任のオファーを拒否したと報道。また、仏スポーツ日刊紙レキップ(L’Equipe)によると、アンリ氏は来月末にボルドーを買収することになっている米投資ファンドのGACPグループ(GACP group)から十分な給与額を提示されなかったという。

 ボルドーではグスタヴォ・ポジェ(Gustavo Poyet)監督が退任する見通しとなっており、チームはその後任選びの最中にある。

 今年1月に就任したばかりのポジェ監督は昨季、チームをヨーロッパリーグ(UEFA Europa League 2018-19)の予選に導いたが、補強の方針をめぐってクラブの重役に対する不満を公の場でぶちまけており、今月になって謹慎処分を受けていた。

 一方、ベルギー代表のアシスタントコーチを務めていたアンリ氏は先週末、米ニューヨークでGACPグループと面会し、監督就任が基本合意に至ったとされていた。

 しかし報道によれば、監督としての経験がないアンリ氏が要求した給与額にボルドー側は驚かされ、さらには移籍市場が閉まる今週末までに3人の新戦力を獲得するよう求められたという。

 ボルドーはすでにローラン・ブラン(Laurent Blanc)氏や、現役時代にはアーセナルでプレーし、現在は米メジャーリーグサッカー(MLS)のモントリオール・インパクト(Montreal Impact)を指揮するレミ・ガルデ(Remi Garde)氏にオファーを送ったものの、いずれも交渉は決裂している。

 ポジェ氏の後任選びは今後も続くため、チームの次の試合となるヨーロッパリーグのプレーオフでは、エリック・ブドゥエ(Eric Bedouet)氏が暫定監督として指揮する。ボルドーは30日、同プレーオフの第2戦でベルギーのヘント(KAA Gent)をホームに迎える。(c)AFP