【8月7日 AFP】今月2日に肺の移植手術を受けた元フォーミュラワン(F1、F1世界選手権)ドライバーのニキ・ラウダ(Niki Lauda)氏の状態が「非常に良好」であることが分かった。オーストリア・ウィーンの総合病院が6日、明かした。

 F1で通算3度の総合優勝を記録したラウダ氏の経過について病院は、「ラウダ氏は術後24時間で完全に意識を取り戻し、自発呼吸をしていた」とコメントし、「術後数日間で状態は継続的に改善され、すべての臓器が問題なく機能している」と続けた。

 現在69歳のラウダ氏は先月末に肺感染症を悪化させ、スペイン・イビサ(Ibiza)島での休暇を途中で切り上げ、治療を受けるために母国オーストリアのウィーンに戻った。

 担当医師は地元紙エスタライヒ(Osterreich)に対し、退院にはあと数週間を必要とするものの、このまま何事もなければ「再び以前のように飛行機に乗ったり、仕事をしたり、競技に携わったりすることができるようになるだろう」との見解を示している。

 F1のGPレースが開催される際は、通常自身が非常勤会長を務めるメルセデスAMG(Mercedes AMG)のパドックに姿を見せるラウダ氏だが、持病を理由に先月のドイツGP(German Grand Prix 2018)とハンガリーGP(Hungarian Grand Prix 2018)は欠席していた。

 1975年に初めてF1王者に輝いたラウダ氏は、翌年に独ニュルブルクリンク(Nurburgring)で行われたドイツGP(German Grand Prix)では恐ろしいクラッシュに遭遇し、重度のやけどを負いながらも死を免れた。

 そうした大事故を経験しながらも1977年と1984年に世界タイトルを獲得し、1997年と2005年には腎臓移植も受けたラウダ氏は、2度の結婚を経てルーカス(Lukas)さん(39)とマティアス(Mathias)さん(37)、そして8歳の双子であるマックス(Max)君とミア(Mia)さんの4人の子どもを授かっている。(c)AFP