【7月31日 AFP】チャーリー・ブラウンやスヌーピーで知られる漫画「ピーナッツ(Peanuts)」初のアフリカ系米国人キャラクター「フランクリン」が登場してから31日でちょうど50年となった。

 フランクリンが初めて登場したのは1968年7月31日。同年の4月4日に米国の公民権運動を主導したマーティン・ルーサー・キング(Martin Luther King Jr.)牧師が暗殺され、人種暴動が発生し、市民の間には不安が広がっていた時期だった。

 当時、多数の新聞に掲載されていた「ピーナッツ」は、子どもたちと頭の良いビーグル1匹のいたずらを通じて人間社会の欠点を描き出し、絶大の人気を誇っていた。そうした中でのフランクリンの登場は反響を呼び、その多くは称賛の声だった。だが、ロサンゼルス在住の教師で3人の母親であるハリエット・グリックマン(Harriet Glickman)さんの働きかけがなければ、フランクリンというキャラクターは生まれていなかったかもしれない。

 グリックマンさんは1968年4月15日、「ピーナッツ」原作者チャールズ・シュルツ(Charles Schulz)氏に手紙を送り、1950年から連載が続いているこの漫画に黒人のキャラクターを登場させてはどうかと打診したのだ。

「キング牧師が死去して以来、自問してきました。暗殺が起き、誤解や恐れ、憎しみ、暴力がどこまでも続いている私たちの社会の今の状況を変えるために自分にできることはないのかと」「この影響力の大きい作品の中で急進的な変化を起こせば、(漫画を)配信する企業やクライアントは衝撃を受けるに違いないと思います。しかしながらあなたは、そんなことではびくともしない名声と評判を確立なさっています」

 手紙を受け取って数日後、シュルツ氏は、自らもそうしたいとは思っている、と返信。「他の漫画家と同じジレンマに直面しています。私たち皆、そうしたいのはやまやまなのですが、黒人の友人たちに対して恩着せがましい態度を取ることになるのではないかと懸念しているのです」と書いた。

「どうすれば解決できるのか私には分かりません」との言葉で短い手紙を締めくくっている。