【6月16日 AFP】英国の裁判所は15日、女だけで構成されたイスラム過激派組織「イスラム国(IS)」関連のテロリスト集団を結成し、攻撃を企てた罪に問われた母と娘に禁錮刑を言い渡した。娘のリズレーン・ブラー(Rizlaine Boular)被告(22)には終身刑が言い渡された。

 リズレーン・ブラー被告は昨年、ロンドン中心部にあるウェストミンスター宮殿(Palace of Westminster)の周辺で、刃物などを使って通行人らを襲うことを企て、母親のミーナ・ディッチ(Mina Dich)被告もその計画を支援していたことを認めた。

 襲撃計画はもともと、ブラー被告の妹サファー・ブラー(Safaa Boular)被告(18)が、大英博物館(British Museum)を標的として立てたものだったが、サファー被告はIS戦闘員と結婚するためにシリアへ渡航しようとして逮捕、勾留されたため、姉妹は電話で襲撃計画について話し合っていたという。検察側は、姉妹の間で使用されていた「『不思議の国のアリス(Alice In Wonderland)』をテーマとしたお茶会」という単語が、襲撃を意味する暗号だったと述べた。

 ブラー姉妹と母親は全員、テロ行為を計画していた罪で訴追されたことになる。サファー・ブラー被告は先週、容疑を否認していたが有罪評決を受け、後日、量刑が言い渡される予定。(c)AFP