【5月16日 AFP】ジロ・デ・イタリア(Giro d'Italia 2018)は15日、第10ステージ(ペンネからグアルド・タディーノ、244キロメートル)が行われ、バーレーン・メリダ(Bahrain-Merida)のマテイ・モホリッチ(Matej Mohoric、スロベニア)がアージェードゥゼル・ラ・モンディアル(AG2r - La Mondiale)のニコ・デンツ(Nico Denz、ドイツ)との一騎打ちとなったスプリント勝負を制し、ステージ優勝を飾った。

 総合首位の座はミッチェルトン・スコット(Mitchelton-Scott)のサイモン・イェーツ(Simon Yates、英国)が維持した一方、チームメートのエステバン・チャベス(Esteban Chaves、コロンビア)は最初の上り坂で離されると、最終的に25分以上の差をつけられる最悪の一日を送り、総合優勝争いから脱落した。

 イェーツは「ここしばらく体験したことのない、ものすごくアグレッシブなステージだった。こういう展開は普通、短めのステージでしか起こらないんだけど、今回は長く猛烈なレースだった」とコメントした。

「ハイスピードなレースが終わることなく続いた。最初チャベスは復帰してくると思ったんだけど、本当にクレイジーなステージだった。この大会のために頑張っていたのを知っているから、彼のことはすごく残念だ」

「彼が上に残っていてくれた方が良かったし、その方が終盤に向けて切れるカードも、打てる手も多かったはずだ。怖いのは3週目じゃなくてタイムトライアル。そこではいくらかタイムを失う前提でいる」

 チャベスの脱落はミッチェルトン・スコットにとっても大きな痛手となった。チームは前日まで総合1位と2位を占め、2枚のカードを使った作戦を考えながら、他チームに重圧をかけることのできる理想的な立場を手に入れていた。

 しかし、この日はチャベスがいったん遅れると、チームスカイ(Team Sky)のクリス・フルーム(Chris Froome)やチームサンウェブ(Team Sunweb)のトム・デュムラン(Tom Dumoulin、オランダ)、地元の期待を背負うUTE(UAE TEAM EMIRATES)のファビオ・アール(Fabio Aru、イタリア)、FDJのティボー・ピノ(Thibaut Pinot、フランス)ら総合争いの有力候補を擁する各チームがペースを引き上げ、チャベスは最後まで集団に復帰することができなかった。

 イェーツはデュムランに41秒差、ピノに46秒差をつけて総合トップに立っている。第1週にすでに2回クラッシュしているフルームは、2分30秒差の総合10位に順位を上げた。(c)AFP