【5月13日 AFP】ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領は12日、シンガポールで行われる米朝首脳会談を前に、北朝鮮が核実験場の廃棄を約束したことに謝意を表明した。

 トランプ氏はツイッター(Twitter)で、「北朝鮮は6月12日の首脳会談に先立ち、核実験場を今月廃棄すると発表した。ありがとう、非常に賢明で丁重な意思表示だ!」とつぶやいた。

 北朝鮮は今月23~25日に同国北東部の豊渓里(Punggye-ri)核実験場の施設を撤去し、外国の報道陣に現地取材を認める意向を表明した。金正恩(キム・ジョンウン、Kim Jong-Un)朝鮮労働党委員長による新たなアピール攻勢とみられている。

 トランプ氏と金氏は昨年、非難の応酬を繰り返し、武力行使の可能性にさえ言及していたが、韓国による対話仲介が奏功し、来月12日にシンガポールで首脳会談を行うことが決まった。ただ、米国を射程に収める大陸間弾道ミサイル(ICBM)の廃棄などを北朝鮮がまだ明確に表明していないとして、懐疑派は警戒する姿勢を崩していない。

 米国は北朝鮮に「核・ミサイルの完全、検証可能かつ不可逆的な放棄」を求めており、特に検証が重要だと強調している。

 北朝鮮がこれまでに実施した6回の核実験は全て豊渓里で行われた。最後の実験は昨年9月に強行され、爆発力がこれまでの最大であったことが確認された。北朝鮮は水爆だったと主張している。(c)AFP