■謙虚な装い

イスラム文化で容認されているアバヤは黒のみとする長年の考えを、イスラム聖職者であるシェイク・アフメド・ビン・カシーム・ガムディ(Sheikh Ahmed bin Qassim al-Ghamdi)が退けたことによって議論に新な火種が生まれた。

「この衣類は謙虚に見せるためにあり、黒でなくとも良い」と、イスラム教の聖地メッカ(Mecca)で宗教警察長を務めたガムディは先月衛星テレビ局のアルアラビーヤ(Al-Arabiya)に対し話した。

 しかし保守主義的な考えが染みついた社会では、反感を買う可能性もある。

 拡散されたスポーツ・アバヤを着用した選手の画像に対し、「作業着みたい!」とコメントするツイートも。

 また別のツイートでは、「彼女たちの目的はスポーツじゃない。私たちはずっと全身を覆うヴェールを着て走ってきた」とした。

 Joharjyのアトリエでは、彼女の長年の顧客であるマルワ・ハディ(Marwa al-Hadi)がJoharjyのデザインしたアバヤにマジェンタ色のスニーカーを合わせた姿で現れた。

「アバヤはインドでいうところのサリーのようなもの。私たちのアイデンティティの一部」と、ハディと共にアバヤの今後の進化について語る。Joharjyは「それにもし神が、女性はスポーツをすべきでないと考えるならば、私たちには体や筋肉はないはず」と続けた。

 これに対しハディは同意し、「私がどのような服を着ているかは、他人が問う問題ではない」と話した。(c)AFP/ Anuj CHOPRA