【4月14日 AFP】ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領が13日にシリアへの空爆を実施したと発表したことを受け、野党民主党は、今後より広範な軍事作戦を展開するには、よく練られた戦略的ビジョンと議会の承認が必要だと警告した。

 トランプ大統領は、シリアの標的に対し「精密な」空爆を開始し、米国はこの対応を、シリア政府が禁止された化学物質の使用を止めるまで続ける可能性があると述べた。

 下院民主党トップのナンシー・ペロシ(Nancy Pelosi)院内総務はトランプ大統領に対し、軍事作戦の拡大を望むのならば、綿密な計画を策定し、議会に提示するよう求めた。

 ペロシ氏はシリアの最も有力な同盟国ロシアのウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領に言及し、「(トランプ大統領は)議会で新たな軍事力行使権限承認(AUMF)を得て、一連の目的を示し、最終的にはプーチン氏が可能にさせた惨事の責任を同氏に取らせなければならない」と述べた。

 米軍は、シリアなどのイスラム過激派組織「イスラム国(IS)」のような過激派グループに対して軍事作戦を展開する場合には、2001年9月11日に発生した米同時多発攻撃の直後に議会を通過したAUMFに基づいて作戦を実施している。(c)AFP