大量失点癖に「自分のせいかも」、困惑するペップ監督
このニュースをシェア
【4月9日 AFP】7日に行われたマンチェスター・ユナイテッド(Manchester United)とのダービーで逆転負けを喫し、優勝を決められなかった首位マンチェスター・シティ(Manchester City)のジョゼップ・グアルディオラ(Josep Guardiola)監督が、短時間で大量失点を喫し、それが敗戦につながっていることについて、理由がわからないと途方に暮れた様子を見せた。
シティは勝てば優勝が決まるユナイテッドとのダービーで、前半を2-0で折り返しながら、後半の16分間に3点を失い、2-3の逆転負けを喫した。
その3日前に行われたリバプール(Liverpool FC)との欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2017-18)準々決勝第1戦でも、シティは前半の19分間で一気に3ゴールを奪われて0-3で敗れ、10日の第2戦ではその差を逆転しなくてはならない。さらに1月のリーグでのリバプール戦では、さらに短いわずか10分足らずの間に3失点を喫し、3-4で試合に敗れた。
シティは現在、2位のユナイテッドに勝ち点13差をつけてプレミアリーグ首位を独走している。しかしグアルディオラ監督は、これまで率いたクラブでもチームが突然に集中力を失う経験をしており、これは監督のキャリアでたびたび顔を出す問題になっている。バイエルン・ミュンヘン(Bayern Munich)を率いた最初の2シーズンでは、チャンピオンズリーグの準決勝でそれぞれレアル・マドリード(Real Madrid)とFCバルセロナ(FC Barcelona)に立て続けに3ゴールを許した。
グアルディオラ監督は、「10~15分のプレーでチャンピオンズリーグの試合をいくつも落としてきたし、そのことはよく考える。(2015年の)バルサとのアウェーゲームでは、71分には0-0だったのに、終わったときは0-3になっていた。あまりにも多すぎるし、もしかしたら私が原因かもしれない。そこは考えなくてはいけない」とコメントした。
エティハド・スタジアム(Etihad Stadium)でのユナイテッド戦でも、前半のシティは相手をまったく寄せ付けていないように見えた。圧倒的な攻勢を維持しながら、ビンセント・コンパニー(Vincent Kompany)とイルカイ・ギュンドアン(Ilkay Gundogan)のゴールで2点を先行。しかし、ラヒーム・スターリング(Raheem Sterling)が2回の絶好機を逃し、ユナイテッドに後半息を吹き返す隙を与えてしまった。
しかしグアルディオラ監督は、プレースタイルを変えるよりも、決定力を上げることで問題に対処したいと断言した。
「私がここへ来たのは、今季ここまで、そして前半に見せたようなプレーに取り組むためだ。もしかしたら、欧州のレベルやプレミアリーグで勝つには、これでは足りないのかもしれない。私では力不足だとか、このプレースタイルでは無理だという意見も出てくるだろう。しかし、私はそうは思わない」
「なぜなら、今季ここまでのチームの戦い方、ユナイテッド戦の前半と、後半の一部の時間帯の戦い方には満足しているからだ。リバプールやユナイテッド、そして欧州の強豪と対戦するときは、勢いがあるうちに扉を閉めてしまわなくてはならないが、それができなかった。そして相手は力のあるチームなのだから、守るときは全力で守らなくてはならない」
チャンピオンズリーグのタイトルは4季連続でレアルとバルセロナが独占しており、両チームは今季もベスト4入りをほぼ手中に収めている。グアルディオラ監督は、シティが欧州の真の強豪としてブレークスルーを果たすには、クリスティアーノ・ロナウド(Cristiano Ronaldo)とリオネル・メッシ(Lionel Messi)の基準に到達する必要があると考えている。
「そのレベルのサッカーは、ボックス(内で何を起こせるか)で決まる。レアルとバルサが常に先頭に立ってるのは、ハーフチャンスから2点を決めることのできる選手を擁しているからだ。あのレベルでは、それが違いになる」 (c)AFP/Kieran CANNING