【4月9日 AFP】北朝鮮の首都平壌で8日、毎年恒例の平壌国際マラソンが開催された。しかし、北朝鮮の核開発をめぐる緊張が高まり、米国が北朝鮮への渡航を禁止するなか、外国人参加者は429人と昨年の1000人以上から半減した。

 この大会は故・金日成(キム・イルソン、Kim Il Sung)国家主席の生誕を祝う記念行事の一環として行われ、国際社会で孤立した北朝鮮にとっては例年、外国人観光客を呼び込む山場となっている。外国人にとっても、平壌市内を走ることができるまたとない機会だ。

 しかし昨年、金正恩(キム・ジョンウン、Kim Jong-Un)朝鮮労働党委員長のもと北朝鮮は核ミサイル開発を急速に進め、紛争への恐れが再燃。渡航を禁止した米国の他にも、一部の国は北朝鮮への渡航警告を出している。

 英国から参加した男性(23)は大会後、平壌の印象について「(米監督の)ウェス・アンダーソン(Wes Anderson)の映画のセットのようだ」と語った。また、自国の外務省が北朝鮮への不要不急の渡航はやめるよう勧告していることについては「行くなと言われるとますます行きたくなる」と一蹴した。(c)AFP/Sebastien BERGER