【3月2日 AFP】フランス・リーグ1のパリ・サンジェルマン(Paris Saint-GermainPSG)に所属し、負傷した右足の手術を受けるために帰国したブラジル代表FWネイマール(Neymar da Silva Santos Junior)が、最大3か月離脱することが担当医によって明かされた。これにより、ネイマールの復帰はW杯ロシア大会(2018 World Cup)の直前になる。

 ブラジル代表チームドクターでネイマールの手術を執刀するロドリゴ・ラズマール(Rodrigo Lasmar)氏は1日、「復帰に要する期間は2か月半から3か月になる」とコメントし、当初の診断よりも重症であることを明らかにすると、「簡単な骨折ではない。足の真ん中の重要な骨が折れている」と述べ、その場しのぎの措置は取らないと強調している。

 26歳のネイマールは、3日に予定されている手術のため、エールフランス(Air France)の便でパリを発ち、ブラジル・リオデジャネイロに到着。黒いフードとベースボールキャップにサングラスをかけ、車いすで飛行機から降りてきたネイマールは、ほかの乗客と笑顔でセルフィー(自撮り)に応じ、プライベートジェットで次の目的地へと向かった。

 オリンピック・マルセイユ(Olympique de Marseille)に3-0で勝利した2月25日の試合で負傷したネイマールは、右足の第5中足骨にひびが入った上に足首も捻挫したと報じられていたが、これほどの重症だとは考えられていなかった。

 ネイマールの父親は当初、離脱期間は「最低6週間」としており、PSGのウナイ・エメリ(Unai Emery)監督も6日に控える欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2017-18)決勝トーナメント1回戦、レアル・マドリード(Real Madrid)との第2戦までに復帰できる可能性はわずかながらあると話していた。しかし、ラズマール氏の診断により深刻な事態であることが判明し、レアルとの第2戦は欠場が確実になった。

 ラズマール氏は「(パリにある)病院で新たな検査を行った結果、骨折が深刻であることが明らかになり、治療に関して疑問の余地はなかった。外科治療が必要だと満場一致で合意した。手術をしない保存療法では再び骨折する大きなリスクがある。われわれはリスクは冒したくない」と語っている。

 昨年8月に史上最高額の移籍金2億2200万ユーロ(約295億円)でスペイン1部リーグのFCバルセロナ(FC Barcelona)からPSGに加入すると、今季公式戦出場30試合で28得点を記録し、サッカー界の話題の中心となっていたネイマールだったが、けがをして担架に乗せられ、本拠地パルク・デ・プランス(Parc des Princes)を後にする際には涙を流していた。

 アウェーで行われた2月14日の第1戦でレアルに1-3で敗れているPSGは、2年連続で決勝トーナメント1回戦で敗退する危機に陥っている。(c)AFP/Louis GENOT