【1月25日 AFP】フランスの首都パリでは24日、このところ続いた大雨によりセーヌ(Seine)川の水位が上昇を続けており、ルーブル美術館(Louvre Museum)では洪水に備えて施設の一部を閉鎖し、収蔵品を高所に避難させる措置が取られた。

 フランスでは今月、多くの地域が大雨に見舞われ、多数の住宅や店舗が浸水被害に遭ったほか、パリでは市内を通る列車が運行中止を余儀なくされた。

 セーヌ川の水位は27日には普段の5~6倍に当たる6.2メートルに達すると予想されている。これは1982年以降で最高水準の水位で、最後に同水準までセーヌ川が増水した2016年には、河畔の各美術館で地下室から収蔵品を上階へと移す緊急措置が取られた。

 オルセー美術館(Musee d'Orsay)やオランジュリー美術館(Musée de l'Orangerie)も今回の水位上昇を受け、洪水により収蔵品の移動が必要になった場合に備えて木曜夜の開館を取り止めた。

 また、パリ市内ではネズミ問題が以前にも増して表面化。巣が水浸しとなったために乾いた場所へと避難するネズミが増加しており、パリ市民は今後数日間、普段よりも多くのネズミを目にすることになりそうだ。(c)AFP