【12月29日 AFP】ドイツ最大の労働組合、ドイツ金属産業労組(IGメタル、IG Metall)は、「2年間の週28時間労働」の権利を勝ち取るため、年明け早々に活動を強化する構えをみせている。使用者側に対しては、より良いワークライフバランスを目指して大規模なストライキに踏み切る可能性もあると警告している。

 金属・電機業界の労働者390万人を代表する強大な労組IGメタルは、初期の交渉で前進がほとんどなかったことから、実力行使に出る用意があると言明している。

 同組合のイェルク・ホフマン(Joerg Hofmann)代表は、労使双方が合意しているスト禁止期間が今月31日に終わるため、来月8日以降に単発の「警告スト」を予告するともに、来月中に使用者側が姿勢を改めない限り、24時間ストの実施、あるいはゼネストの是非を投票にかけることも検討すると述べた。

 IGメタル側は、2年の間、週28時間労働に切り替える権利を被雇用者に認めつつ、賃金への影響を限定的なものにとどめ、その2年が終われば週35時間労働に戻れるよう確約することを要求している。ただ使用者側はこれに強く反発している。

 IGメタルによる今回の労働運動は、好況が続くドイツにおける生活の質と将来の働き方をめぐり、広範な議論を巻き起こしている。(c)AFP/Michelle FITZPATRICK with Isabelle LE PAGE in Berlin