【12月29日 AFP】米配車サービス大手のウーバー・テクノロジーズ(Uber Technologies)とソフトバンク(SoftBank)グループは28日、ソフトバンクがウーバーに大型出資を行うことで合意したと発表した。事情に詳しい関係筋によると、ウーバーの既存株主らが持ち株の売却に応じ、ソフトバンクは交渉終結後にウーバー株の15%を取得するという。

 両社は詳細を公表してはいないが、この関係筋によれば、ソフトバンクは直近の企業価値を30%下回る480億ドル(約5兆4000億円)をウーバーの評価額とみなして株式を取得する。

 2019年の上場を目指しているウーバーは、これまで相次いだスキャンダルや不手際を断ち切るため広範な組織改革に乗り出しており、今回の出資受け入れもそうした動きの一環。一方のソフトバンクは、世界のテクノロジー業界で主要なプレーヤーとなるため1000億ドル(約11兆円)規模のファンドを立ち上げ、米シリコンバレー(Silicon Valley)の新興企業を主な投資機会とみており、今回の出資もそうした取り組みの一部だ。

 ウーバーは自動運転車の分野でも主要プレーヤーとなることを狙っている。同社ウェブサイトによると現在、世界77か国・地域の616都市でサービスを展開し、従業員数は1万6000人余り。配車サービスのドライバーの大半は個人請負となっている。(c)AFP