■「21世紀の男」

 ロッドマン氏は金委員長について、祖父の金日成(Kim Il-Sung)国家主席と父・金正日(キム・ジョンイル、Kim Jong-Il)総書記ら2人の「君主」が下した決定の副産物を担わなければならない「21世紀の男」だと語る。

「(金委員長は)有益なことを多く実施したいと考えているみたいだが、体制のあり方がそれを許さないのだろう。私はそれをこの目で見ている。うれしそうな表情を見せたかと思うと、次の瞬間には元に戻ってしまう。彼は北朝鮮の人々をもっと自由にさせたがっている」

 現在、ロッドマン氏は北朝鮮とグアムのチームでバスケットボールの試合を北京で開催するための準備を進めている。グアムは北朝鮮がミサイルの射程内と脅かした太平洋の島だ。試合の開催についてロッドマン氏は、双方に「全く憎しみの感情がない」ことを示す、歴史的意義を持つものにしたいと述べた。

 シカゴ・ブルズの古くからのファンだという金委員長は以前、所有する島とスキーリゾートにロッドマン氏を招待したことがある。そして、米国人として初めて自らの子どもを抱くのを許した。金夫妻には3人の子どもがいると考えられている。

 金国家主席の生誕地を訪問した際に多くの子どもたちから熱烈な歓迎を受けたことについては、「(北朝鮮の)子どもたちは僕のことは何も知らない。でもおそらく『彼を敬いなさい。われわれの最高司令官は彼と一緒にいるのを楽しんでいるのだから』と教えられているのだろう」とコメントした。(c)AFP/Yanan WANG