【11月28日 AFP】(更新)フランスの裁判所は27日、元教え子の女子生徒(14)と性行為に及んだ数学教師の男(31)に対し、執行猶予付きの禁錮刑を言い渡した。同国では最近類似の事件が相次ぎ、性交同意年齢に関する議論が高まっている。

 首都パリ近郊フォンテーヌブロー(Fontainebleau)の裁判所は、権力のある立場に居ながら15歳未満の者を性的に侵害した罪で男を有罪とし、執行猶予付きの禁錮1年6月を言い渡した。男はさらに、未成年者と関わる仕事に就くことを禁じられた。

 男は昨年、女子生徒の授業を担当していた。2人は今年2月にインスタグラム(Instagram)上で会話をするようになり、6月から付き合い始めたという。

 女子生徒は男と真剣に交際していると主張していたが、生徒の両親は男が権力のある立場を利用して性的搾取に及んだと主張。女子生徒も後に法廷で、自分は「あやつられていた」と思うと語っていた。

 男は「交際していた際、彼女は普通の恋人であって、自分の生徒でも、14歳の少女でもなかった」と語っていた。

 フランスでは最近、11歳の少女と性行為に及んだ男が強姦(ごうかん)罪で起訴されたものの、男が少女に性行為を強要した証拠はないとして今月初めに無罪となった。これを受け、同国政府は法律の改正を約束した。

 フランスの現行法では、15歳未満の者と性交渉を持った場合は、未成年者に対する性的侵害とみなされ、5年以下の禁錮刑が科される可能性がある。一方、強要行為があったという証拠が無い限り、成人と未成年者の性交渉がレイプとみなされることはない。(c)AFP