【11月22日 AFP】今月初めに訪問先のサウジアラビアで突然辞意を表明したレバノンのサード・ハリリ(Saad Hariri)首相が21日遅く帰国した。同氏をめぐってはサウジアラビアで軟禁されている疑いなど憶測が飛び交っていた。

 レバノンのミシェル・アウン(Michel Aoun)大統領は辞意を受理しておらず、帰国次第、直接説明を受けたいとしている。

 ハリリ氏は22日に行われる独立47周年の記念式典に出席し、自らの進退を明確にすると約束していた。首相府によると午前0時前にベイルートの国際空港に到着した。

 ハリリ首相は今月4日、サウジアアラビアからのテレビ演説で辞意を表明。リヤドに2週間とどまった後、アブダビやパリを訪問していた。

 レバノンでは突然の辞意に衝撃が走ったが、サウジアラビア滞在が長引いたことから同国で人質に取られているのではないかとの疑惑も持ち上がっていた。

 ハリリ氏は帰国に先立ち21日にカイロでエジプトのアブデルファタハ・シシ(Abdel Fattah al-Sisi)大統領と会談し、レバノンへの支援に謝意を表した。さらにキプロス政府によると、さらに空路で同国のラルナカ(Larnaca)に向かい、ニコス・アナスタシアディス(Nicos Anastasiades)大統領と面会した。(c)AFP/Rana Moussaoui