【11月8日 AFP】仏パリのエリゼ宮(Elysee Palace、大統領府)の近くにある美術ギャラリーから、少なくとも42万5000ユーロ(約5600万円)の価値があるブロンズ像が盗まれ、警察は泥棒の行方を追っている。

 防犯カメラの映像によると、泥棒は歩いてバルトー(Bartoux)ギャラリーに入り、コロンビア出身の現代美術家、フェルナンド・ボテロ(Fernando Botero)氏(85)による母親と子供の像の前に行き、重さおよそ10キロの像を持ち出した。

 犯人はエリゼ宮の他、英国や日本の大使館も建ち並ぶフランスで最も厳しい警備が敷かれている通りを誰にもとがめられないまま歩いて立ち去った。防犯ベルは鳴らず、ギャラリーの職員は4日の夕方、閉館時間になって初めて像がなくなっていることに気付いたという。

 フランスは一連の襲撃攻撃を受け約2年間非常事態宣言が発令されていたこともあり、エリゼ宮付近の警備は強化されていた。同ギャラリーはまた、治安と警察を管轄する内務省のほぼ真向かいにも位置している。(c)AFP