【10月14日 AFP】17MLBは13日、プレーオフのア・リーグ優勝決定シリーズ(7回戦制)が開幕し、先発投手のダラス・カイケル(Dallas Keuchel)が7回を無失点に抑えたヒューストン・アストロズ(Houston Astros)が2-1でニューヨーク・ヤンキース(New York Yankees)に先勝した。

 ヤンキース戦での先発登板が通算7回を数えることから、アストロズのA.J.ヒンチ(A.J.Hinch)監督がシリーズ第1戦の先発マウンドを任せることに何の不安もなかったという通り、カイケルは本拠地ミニッツメイドパーク(Minute Maid Park)に詰めかけた4万3100人の観客の目前で好投をみせ、ヤンキース打線を4安打1四球に抑えた。

 カイケルはまた、この試合で10奪三振を記録し、1986年に行われたナ・リーグ優勝決定シリーズの第1戦で14奪三振を記録したマイク・スコット(Mike Scott)氏、同シリーズ第5戦で12奪三振をマークしたノーラン・ライアン(Nolan Ryan)氏に続き、プレーオフで二桁奪三振を達成したアストロズ史上3人目の投手となった。

 6回までに97球を投げていたカイケルは、7回もマウンドに戻ってヤンキース打線を手玉に取り、6回から6人連続で仕留めた。同選手はアストロズが3-0で勝利した2015年のア・リーグワイルドカードゲームでも、敵地ヤンキースタジアム(Yankee Stadium)で6回無失点の好投で勝利投手となっており、ヤンキース戦での通算成績を6勝2敗、防御率1.09に更新している。

 一方、ヤンキースの先発マウンドを託された田中将大(Masahiro Tanaka)は、6回まで投げて4安打1四球3奪三振の力投をみせたものの、カイケルの圧巻の投球にはかなわなかった。

 アストロズは4回一死の場面で、ホセ・アルトゥーベ(Jose Altuve)がチーム初安打となる単打を放ち、盗塁で二塁を陥れて得点圏に進塁すると、カルロス・コレア(Carlos Correa)の適時打で先制に成功。打者一人が倒れたあと、さらにユリエスキ・グリエル(Yuli Gurriel)の適時打で追加点を挙げた。アルトゥーベがこの日4打数3安打でチーム唯一の複数安打を記録したアストロズは、この回の得点だけで勝利を収めている。

 アストロズのクローザー、ケン・ジャイルズ(Ken Giles)は8回途中から登板して計5人の打者を抑えた。9回には二死からヤンキースの一塁手グレッグ・バード(Greg Bird)にソロ本塁打を浴びたものの、慌てることなく代打のジャコビー・エルスバリー(Jacoby Ellsbury)を三振に仕留め、セーブを記録した。(c)AFP