【10月4日 AFP】米大リーグ(MLB)のマイアミ・マーリンズ(Miami Marlins)の共同オーナーとなった元ニューヨーク・ヤンキース(New York Yankees)のデレク・ジーター(Derek Jeter)最高経営責任者(CEO)が3日、チームの今後について「周囲から嫌われる決断」をする覚悟があると話し、主砲ジャンカルロ・スタントン(Giancarlo Stanton)の残留も明言しなかった。

 ジーター氏は2日、実業家らとのコンソーシアムの一員として、マーリンズを12億ドル(約1360億円)で買収。人件費の大幅な削減を検討しているという報道の中、この日の会見では組織の抜本的な「再建」を予定していることを明かした。

 本拠地のマーリンズ・パーク(Marlins Park)で会見したジーター氏は、集まった報道陣に対して「前へ進むには、時に嫌われるような決断をしなくてはならないこともある」と話した。

 スタントンは今季、MLB最多の59本塁打、132打点を記録。しかし、先月29日に行われたインタビューでは「7年間を失った」と不満をこぼし、この後も立て直しの時期が長く続くのであれば、そこに加わりたくはないという考えを示していた。

 ジーター氏は、スタントンを「信じられないシーズンを送った」とたたえつつ、今後については言葉を濁した。

「彼のことはまだよく知らないんだ。選手とはまだ話をしていない。彼とも話していない。球団が前へ進むためならどんなことでもするつもりだ。(マイケル・ヒル〈Michael Hill〉社長と)これから話し合う」

 ジーター氏は変化が必要だと訴えている。スタントンは現在、13年総額3億2500万ドル(約380億円)の大型契約の3年目。マーリンズは今季の選手人件費に1億1500万ドル(約130億円)を投じ、5000万ドル(約56億円)の赤字と報じられている。同氏が来季の人件費を5500万ドル(約62億円)前後削減することを目指していると言われる中、スタントンは来季、2500万ドル(約28億円)の年俸を受け取る予定となっている。

 ジーター氏は「組織の再建は必ず実行しなくてはならない。最初は選手の発掘とスカウトだ。トップダウンとボトムアップの両方で球団をつくっていきたい」と話した。(c)AFP