【9月24日 AFP】リゾートとして知られるインドネシア・バリ(Bali)島で、頻発している小規模な地震の揺れが大きくなってきており、50年以上ぶりにアグン山(Mount Agung)が噴火するとの懸念が高まっていることから、これまでに3万4000人以上が避難した。当局者が24日、明らかにした。

 インドネシアの災害対策当局は、アグン山がいつ噴火してもおかしくないという懸念が高まる中、同山周辺から避難した人の数は22日から3倍に増えたと発表した。

 災害対策当局のストポ・プルウォ・ヌグロホ(Sutopo Purwo Nugroho)報道官はAFPに対し、「避難は今も続いており、避難する住民らの数はまだ増え続けると見込んでいる」と述べた。

 同島の観光地として有名なクタ(Kuta)から約75キロのアグン山では先月から揺れが続いている。

 当局は22日夜、火山活動の活発化を受けて警戒レベルを最高に引き上げるとともに、火口から半径9キロ以内には立ち入らないよう呼び掛けた。

 バリ島の中心都市デンパサール(Denpasar)の国際空港も閉鎖される可能性があるが、24日時点では空の便に影響は出ていない。

 災害対策当局は、24日の揺れは頻度こそ減少しているものの、これまでより強くなっていると述べている。

 アグン山が前回噴火したのは1963年で、その際は1000人以上が死亡した。(c)AFP